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ラーメンに学べ

ラーメンの流行変遷

おおざっぱですが中華そば→みそラーメン(札幌ラーメン)→とんこつラーメン(背脂系、家系)→塩系ラーメン→ご当地ラーメンブームなど流行がありました。
そのほか「めんへのこだわり」「地方の頑張りと底上げ」「高級ラーメンと大衆的な値段の二極化」の三つの要素による流行が複合的に変遷していきました。

ラーメンのスープについて

とはいうものの、とびっきり変わったラーメンがブームになることはなく、メインの材料によって

@鶏ガラ系(グルタミン酸が主なうま味の成分)
Aトンコツ系(イノシン酸が主なうま味の成分)
B和風ダシ系(コンブのグルタミン酸、カツオ節のイノシン酸が主なうま味の成分)


ちなみに、味噌、しょう油、塩という三種は、スープに加えるタレによって味を変えたもので、ベースになるスープは基本的に同じなのです。
多くの店では、この三大スープを独自の配合でミックスしている。それは、グルタミン酸とイノシン酸を10:1の割合でミックスすると、それぞれを単独で使った場合よりも5倍も味が強くなるからです。

つまり、流行の基本は旨味の追求で、グルタミン酸、イノシン酸をどのようにラーメンに付加していくか、技術の変遷であったともいえます。




インスタントラーメンですら

世界のインスタントラーメン第1号は、日清食品の「チキンラーメン」です。
昭和33年に誕生した。戦後の食糧難で日本人が苦しんでいるいるとき、家庭で手軽につくれる栄養食品として開発されたものである。当時比較的余っていた穀物の小麦粉を使い、アブラを用いてカロリー補給をしようと意図された食品といわれています。
そのチキンラーメンですら何十回と、レシピを変更し今日に至ったといわれています。
また、年に何百種類も発売されているインスタントラーメンも、その多くが毎年店頭から消えていっているのも「旨さ」への追求競争から破れたためと思います。

ラーメンとは

元々の中国ラーメン(拉麺)は米の生産ができない華北地方で多く食べられており、今日の日本のラーメンとスープの味と麺の作り方に大く異なります。
中国では塩味が大半。具はミンチ肉であったり、シャンツァイと呼ばれる香草だけの場合もあるそうです。
また中国の麺の作り方は、伸ばすだけで麺を作ったり、小麦粉の塊を刀で削る『刀削麺』であったりします。
つまり

「拉麺は、日本に渡り日本独自の「ラーメン」に進化をし、いまだに進化し続けている」


といえます。

パスタも同じ麺類

麺好きの日本人、確かにパスタも「たらこスパゲティ」や「納豆スパゲティ」のように、日本独自で進化した物もありますが、大方「本物志向」の名のもとに「前菜のパスタレシピ」でパスタを作っています。

「パスタも、日本に渡り日本独自の「メインディッシュパスタ」に進化をし、もっと進化し続けさせましょう」